百瀬川の高低差を利用
富山県の南砺市では、市内を流れる神通川水系百瀬川の流れを利用した小水力発電所、「上百瀬発電所(仮称)」の建設を始めるにあたり、起工式が挙行された。
この水力発電所は、最大使用水量が毎秒1.0立方メートルで、有効落差は81.5メートル。横軸フランシス水力の水車を使用し、最大出力は約640キロワット、年間発電電力量は、一般家庭約950世帯分の消費量に相当する約340万キロワットアワーを見込んでいる。
運転開始は、2017年秋の予定。
再生可能エネルギーの導入で地域活性化も
「環境・エネルギー先端県」を目指す富山県では、2014年4月に「富山県再生可能エネルギービジョン」を策定し、様々な再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでおり、中でも、富山県の地形の特色である高低差と、豊富な水量を活かした小水力発電には力を入れてきた。
今回の上百瀬発電所(仮称)の建設もその取り組みの一環であり、これまでに整備されてきた小水力発電所の中でも最大規模となる。
また、南砺市では、「環境保全・エネルギー」「農林漁業」「健康・医療・介護・福祉」「教育・次世代育成」の4つの分野が相互に連携して、地域の自立と循環を図ることを目指した「エコビレッジ構想」も推進している。
この中で、再生可能エネルギーの利活用による地域内エネルギーの自給と技術の育成という方針も掲げており、こうした小水力発電所が地域の活性化に寄与する施設となることが期待されている。
(画像はプレスリリースより)

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