トヨタ車体のラリーチームに藻抽出オイルをバイオ燃料で提供
株式会社デンソーは12月7日、2016年1月に開催されるダカールラリー2016に参戦するチームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC、トヨタ車体株式会社のラリーチーム)に、微細藻類「シュードコリシスチス」から抽出したオイルを使ったバイオ燃料を提供すると発表した。
同社は2008年4月から、慶応大学先端生命科学研究所と共同して、同社が特許を持つ新種の藻「シュードコリシスチス」にCO2を吸収させてバイオ燃料を生産する研究に取り組んできた。
この藻は、池や温泉に生息する5マイクロメートルと小さい植物で、通常の植物と同様にCO2を吸収して光合成で澱粉を作るほか、ディーゼルエンジンで使用できる軽油の成分を含んだオイルも作る。
藻は成長が速く、面積比で森林の10倍のCO2吸収能力も
また、藻は成長が速く丈夫で培養しやすい特徴を持っていて、樹木と比べCO2吸収効率が高く、同じ面積で比較すると藻の培養池は森林の10倍のCO2を吸収する能力があるという。
今回TLCに提供するバイオ燃料は、善明製作所(愛知県西尾市)内の敷地(300m2)にある実験施設で培養したシュードコリシスチスから抽出したオイルを精製したもので、バイオディーゼル燃料に加えて使用するとのこと。
現在のバイオ燃料はトウモロコシや大豆などから作られるため、穀物価格の上昇につながる可能性があるが、同社はこの取り組みを通じて、地球環境の維持と持続可能な社会の発展に貢献することを目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社デンソー プレスリリース
http://www.denso.co.jp/ja/news/topics/2015/151207-01.html