余剰電力で売電収入
山形県は、東根市泉郷にある白水川ダムに、2014年2月より建設していた「白水川ダム発電所」が完成し、12月1日より運転を開始したことを発表した。
これは、既設の白水川ダムにおいて、河川維持用水とかんがい用水が流れる利水放流管の落差を利用して発電を行い、その後、白水川および農業用水設備に放流する、ダム式小水力発電所である。
有効落差は33.65メートル、最大使用水量は毎秒0.71立方メートル。最大出力は180キロワットで、年間発電可能電力量は、一般家庭286 世帯分の年間消費電力量に相当する、約96万キロワットアワーとなっている。
発電された電力は、ダムの維持管理に使用され、余剰電力は東北電力に売電、年間3000万円程度の収入を見込んでいる。
中小水力発電を積極的に展開
山形県では、豊富な水資源を利用して、60年近くにわたって水力発電を展開してきた。
また、東日本大震災を契機として、再生可能エネルギーの導入にも注力し、2012年には「山形県エネルギー戦略」を策定、浄水場等への太陽光発電設備又は小水力発電設備の導入など、積極的に事業を展開している。
県内の多くのダムでは、県の企業局用や管理用の発電が行われているが、その中でも、再生可能エネルギーの固定買取制度を利用して売電を行っているダム式発電所は、「月光川ダム」「田沢川ダム」の2ヵ所、今回の白水川ダムは3番目となる。
(画像はプレスリリースより)

山形県 プレスリリース
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