6つの大学の知を集積したコンソーシアム
明治大学理工学部・電気電子生命学科の研究グループは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による公募事業の採択を受け、「先端複合技術シリコン太陽電池プロセス共通基盤に関する研究開発」の新プロジェクトを始動したことを発表した。
このプロジェクトでは、明治大学の他、豊田工業大学、九州大学、名古屋大学、東京工業大学、兵庫県立大学の6大学がコンソーシアムを発足し、各大学の技術的知見やノウハウを結集して、人的リソースや所有する装置・設備等を最大限に活用する。
これにより、結晶シリコン太陽電池を高性能化し、発電コスト低減に向けた研究開発を進めていく計画だ。
企業との連携で発電コスト目標達成へ
結晶シリコン太陽電池の高性能化に不可欠とされるのは、高品質結晶、再結合速度が低い低コンタクト高品位電極の開発、不純物制御、構造・組成解析、不純物評価、電気特性評価、光学特性評価などの共通基盤技術を用いた新材料および新規プロセスの評価・解析技術の高度化である。
こうした技術開発によって、高品質結晶成長技術の開発、低コストFZ結晶成長技術の開発、高品質スライス加工装置の開発、再結合特性の低い高品位電極のためのペースト開発などの先端セル製造技術や、次世代型太陽電池の製造技術の開発に貢献し、先端材料・技術において高効率・低コスト化の実現を図っていく。
さらに、明治大学では、これまでの研究開発で得られた知見や指針、および共通基盤技術を、日本を代表するセルメーカー、材料メーカー、装置メーカーなどの企業に提供し、共同で研究開発を進めることにより、NEDOが「太陽光発電開発戦略」内で掲げた発電コスト目標「2020年に14円/kWh、2030年に7円/kWh」の達成を目指していく意向だ。

明治大学 プレスリリース
http://www.meiji.ac.jp