ダムの放流水を活用
長野県は、かねてより建設を進めていた伊那市の高遠発電所の起工式を、11月11日に開催することを発表した。
高遠発電所は、下流の河川維持のために年間を通して一定の水を放流している高遠ダムにおいて、この放流水を有効に活用して水力発電を行い、自然エネルギーの普及・拡大に貢献することを目指して建設された。
最大使用水量は毎秒0.96立方メートル、最大出力は180キロワットで、年間発生電力量は、一般家庭約350世帯の消費電力に相当する124万9000キロワットアワーを見込んでいる。
エネルギービジネスで地域活性化も
長野県は、2013年から長野県総合5か年計画として「しあわせ信州創造プラン」を実施しており、その中で環境・エネルギー自立地域創造プロジェクトを展開。
これは、森や水など長野県民の貴重な財産である自然環境や資源を守り地球環境を保全しながら、天然資源を活用した、地域主導型の自然エネルギービジネスを創出することにより、地域の活性化を目指しているもの。
今回の高遠水力発電所の建設は、こうした取り組みの一環であり、発電設備容量でみるエネルギー自給率を2017年度に70.0%にすることを目標としている。
今後は、2016年度10月の運転開始を目指し、売電契約の手続き等を実施していく予定。
(画像はプレスリリースより)

長野県 プレスリリース
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