3年間のプロジェクト
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、今年度から平成29年度までの3年間地熱開発での耐久性・掘進速度に優れたPDCビットの研究開発を行っていく。
三菱マテリアル株式会社、株式会社クリステンセン・マイカイ、国立研究開発法人産業技術総合研究所の三社に業務委託してプロジェクトを進め、室内実験やフィールド実験を通じて実用化へ向かう。
掘削費用削減により、地熱開発を促進
PDCとはPolycrystalline Diamond Compact(多結晶ダイヤモンド焼結体)の略。きわめて強度に優れ、硬い多結晶ダイヤモンド焼結体を利用して効率的な掘削を行おうとしている。
一般的に、30000キロワットの地熱発電所建設には250億円以上の資金が必要とされている。うち約70億円は地下調査及び探査費用。その大部分は掘削に費やされる。掘削費用削減により、地熱開発を促進できるのだ。
地熱開発では汎用性が求められる
PDCビットは石油開発で実用化されているが、地熱開発にあたっては適合する場合としない場合があり汎用性が求められる。
成功すれば、深度2000メートルの開発の場合作業期間(約100日)は6~20日程度の短縮見込み。掘削費用(約5億円)は2000~6000万円の削減が期待される。

独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000065.html