空調エネルギーの消費削減に貢献
ビルや住宅用のアルミ建材を取り扱うYKK AP株式会社は、工場で使用するエネルギー消費量や職場環境の快適性を、リアルタイムに「見える化」できるシステムを独自開発。黒部にある荻生製造所の生産工場において導入し、2015年から本格稼働した。
それにより6~8月の夏期は、生産重量あたりの空調エネルギーが、導入前と比較して約17%の削減となった。
風の流れを使い、見える化システムで空調機器を管理
同製造所では、このシステムを2013年6月から生産工場1棟に導入し始めた。まず工場の窓を開け放ち、工場内部に風の流れを作りだす。そして空調機器の稼働を減少させエネルギーの消費を抑制する取り組みを開始した。
その後2014年度末までに、全4棟の生産工場全てに導入、2015年度から本格運用をおこなっていた。
同社は、富山湾から吹く風(地元ではあいの風と呼ばれる)の有効性を認め、工場内の窓を開放して通風シミュレーションをし、夏場の省エネに活用可能かどうかを検討してきた。
そこから生まれた独自の「見える化システム」では、風向や風速それに温度や湿度などの数値を元に、快適性と電力の消費レベルをリアルタイムで表示する。
その結果から、窓の開閉や空調設備の稼働タイミングを適切に判断する。そして空調設備の稼働時間を管理しエネルギー消費を削減するものである。
同社では今後このシステムを活用し、待機電力の抑制や生産設備の稼働状況に応じたコンプレッサーや照明の適正な運用を実施。そして全国へ展開していく見込みを示した。
(画像はニュースリリースより)

YKK AP株式会社 ニュースリリース
http://www.ykkap.co.jp/company/japanese/news/2015/20151022.htmlYKK AP株式会社
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