新しい触媒材料の開発が成功される。
国立研究開発法人、物質材料研究機構は、15万気圧・1000℃という超高圧・高温条件を利用することで、新しい触媒材料の開発に成功したことを発表した。
この研究は、公立大学法人大阪府立大学の研究チームと、ドイツ電子シンクロトロンの西山宣正ビームラインサイエンティスト、国立研究開発法人物質・材料研究機構の研究チーム、によって行われ今回の成功に至っている。
求められる水素社会の実現
化石燃料の枯渇や環境汚染の進行が、世界の発展とともに急速に進行しており、この問題を解決するために新しいエネルギー社会の実現が求められている。
この新しいエネルギー社会実現の1つの方向性が水素社会である。水素は水を電気分解することで発生するが、この電気分解は大きな電気ロスを発生させてしまうため、安定的に供給を行う仕組みが課題である。
人工ダイヤモンド合成法
そこで今回電気のロスを削減するための解媒材料が開発された。同研究グループは超高圧合成法を利用して、地球上に豊富に存在する酸素、銅、鉄、カルシウムのみから作られる安価に生産可能な新触媒の開発に成功した。
これまでは高価で希少なレアメタルを利用するしかなかったが、今回の開発成功により水素社会実現に向け大きく進歩したのかもしれない。
(画像はプレスリリースより)

国立研究開発法人物質材料研究機構のプレスリリース
http://www.nims.go.jp