実証研究成果等をまとめた資料
NEDOは、千葉県銚子沖と福岡県北九州市沖などで取り組んできた着床式洋上風力発電の実証研究の成果などをまとめた、「着床式洋上風力発電導入ガイドブック」と、「着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料」を作成し、ホームページに掲載したことを発表した。
NEDOは、国内初の沖合における洋上風力発電の実現を目指し、これまで、千葉県銚子沖と福岡県北九州市沖の2か所で、洋上の風向と風速を観測する洋上風況観測タワーと、発電を行う洋上風車を設置するプロジェクトを実施し、実証研究を行ってきた。
今回発表した「着床式洋上風力発電導入ガイドブック」と、「着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料」は、それら実証研究の成果の一部を含む、着床式洋上風力発電に関する様々な知見をまとめたものである。
詳細な有用情報を記載
「着床式洋上風力発電導入ガイドブック」では、定義と種類、ポテンシャル、国内外の現状と動向等の基礎情報を初め、導入手引きとして、立地条件・風況・海潮流・海底地形・コスト・環境影響評価・実際の設備設計から工事計画、運転保守方法まで、様々な有用情報が整理されている。
また、「着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料」では、銚子沖と北九州市沖の実証研究の環境影響評価成果や既往調査資料などを、着床式洋上風力発電に係る環境影響評価事例としてまとめている。
洋上風力発電の導入拡大を期待
これらの資料が、洋上風力発電を検討する事業者をはじめ、地方自治体など幅広い関係各所に活用されることによって、洋上風力発電の更なる導入拡大が期待されている。
NEDOでは、銚子沖と北九州市沖での実証研究を2016年度まで実施する予定であり、事業終了後には、それまでの得られた風況や設備利用率などのデータ、洋上風車設備のメンテナンス手法、周辺海域への環境影響などについて盛り込んだ最終版のガイドブックと基礎資料を公表する計画だ。
(画像はプレスリリースより)

NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp「着床式洋上風力発電導入ガイドブック」
「着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料」
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku_c.html