多様な企業の参入に対して客観的な観点で実証
環境省は、2015年度の環境技術実証事業のうち、中小水力発電技術分野において、今年度の実証対象技術の2次募集を実施している。
中小水力発電技術については、近年、自然エネルギーへの注目の高まりとともに、発電機等の製造に多種多様な企業が参入してきており、その性能について、客観的な観点で実証を行うことが課題となっている。
この状況を踏まえ、環境省では、2013年度より「中小水力発電技術分野」の実証試験を実施しており、今年度は6月の1次募集に続き今回2次募集を行うもの。
応募は、実証機関である一般社団法人小水力開発支援協会のホームページより応募用の実証申請書を入手し、郵送により提出。受付期間は9月18日金曜日の17時までに必着となっている。
取水設備・水車・発電機・伝達機等の技術を実証
今回の技術分野で取り扱う技術は、「水の位置エネルギー等を活用し、渓流、河川部、排水路などの流量と落差を利用して小規模、小出力の発電を行う技術等」とし、おおむね出力100キロワット未満のものが対象。
実証対象として想定される技術の例としては、システム全体では、取水設備から水車、伝達機、発電機までを含む水力発電設備全体、取水導水設備では、取水口、導水路、除塵機、水圧管等、水車入り口までの設備、水車では、水のエネルギーを機械エネルギーに変換する装置、となっている。
さらに、伝達機では、増速機、ベルト、軸受等、機械エネルギーを発電機に伝達する装置、発電機では、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する装置、開放型水車では、上掛け、下掛け、らせん式、流水式など開水路に設置されるもの、水力学的分類の水車では、衝動水車、反動水車、クロスフロー水車など水圧管・ケーシング・ハウジング内に水車が設置されるものとなっている。
その他、目的に合致する技術については幅広く対象としている。
(画像は環境省環境技術実証事業ページより)

環境省 報道発表資料
http://www.env.go.jp/press/101423.html環境省環境技術実証事業 中小水力発電技術分野 実証試験要領
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/03/15_2.pdf一般社団法人小水力開発支援協会
http://www.jasha.jp/