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2025年05月06日(火)
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地熱発電の将来性は?

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地熱発電の将来性は?

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地熱発電の将来は?
地熱利用は、温泉以外に発電も行われており、ここではその将来性について考えたいと思います。

地熱発電は、地熱によって生成された水蒸気で発電機に連結された蒸気タービンを回して発電するものです。日本は火山帯に位置するため、地熱は注目されている自然エネルギーです。
地熱
地熱発電の発電方法
地熱発電は、地下700mから3000mまで掘った井戸から蒸気を取り出し、タービンを回して発電するもので、次の3つの方式があります。

1,ドライスチーム
地熱で作られた水蒸気が、熱水をほとんど含まない場合に利用されます。簡単な除湿処理を行った後にタービンに蒸気を送り発電するものです。

2,フラッシュサイクル
水蒸気に多くの熱水が含まれている場合に利用されます。熱水を除去するために水蒸気を汽水分離器に通した後、蒸気をタービンに送り発電します。

3,バイナリーサイクル
自然の水蒸気を得られず、高温の熱水が得られる場合に利用される方法です。熱水で沸点の低いアンモニア等の媒体を沸騰し、その蒸気でタービンを回すものです。

地熱発電の特長
1)地熱は自然エネルギー
地熱発電は、地球内部の熱を使用する自然エネルギーのため、石炭や石油のような枯渇の心配はありません。

2)純国産のエネルギー
地熱は日本の国土の地下にあり、輸入しなくても良いので、純国産エネルギーといえます。エネルギー資源を自国内で確保できるため、セキュリティが確保され、安定性に優れています。

3)環境に優しいクリーンエネルギー
地熱発電は、自然の熱で作られた蒸気を使って発電するので、温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しません。

4)日本は地熱発電に最適
日本は火山が多いので、地熱の熱量も豊富にあり、日本に適したものです。

地熱発電の課題
1) 温泉地との協調
地熱発電所の建設は、温泉の枯渇、湯量や湯温の低下等が懸念されます。しかしながら、日本の地熱発電所の規模が小さく、地熱資源の維持に細心の注意が払われており、地熱発電所が温泉等の周辺環境に影響を与えた事例はありません。
地下熱源は、これまで温泉業者だけが、温泉権を使用できましたが、広く活用できる仕組みの構築が望まれます。

2)発電コストの低減
地熱発電は、計画から建設までに10年以上の期間と井戸掘り等の多額の初期費用を要します。しかし、稼働後は、燃料が不要なため、減価償却の進行を速めた実績があり、2005年の調査では8.3円/kWhの発電コストが報告されています。

3)発電量の減衰対策
地熱発電は、所定の発電出力を維持するために、平均して3年に1本の頻度で補充井の掘削が必要です。

4)エネルギー効率が低い
地熱発電の発電熱効率は15~20%の範囲にあり、発電量の4倍以上の熱が放出されていると考えられ、エネルギー効率の改善が望まれます。

地熱発電は、太陽光発電や風力発電と異なり、天候・季節・昼夜の影響を受けず、安定した発電量を得られます。また、日本のような火山国では、その潜在力が期待され、風力発電や蓄電池と併せて、今後、さらに発展することが期待され、将来性があるといえます。

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