農業や土木関連技術の向上に寄与
日本製紙株式会社は、同社の北海道上川総合振興局南部耕地出張所と一般財団法人北海道農業近代化技術研究センターが共同で行った「再生骨材(焼却灰固化体)の暗渠疎水材としての適性評価」の研究が、北海道農業土木協会賞奨励賞を受賞したことを発表した。
この賞は、北海道の農業農村整備事業の推進と農業土木技術および事務の向上に寄与した者、または寄与すると認めた者を表彰するものである。
優れた排水能力で疎水材に活用
北海道工場旭川事業所では、バイオマスボイラーから排出される焼却灰と、セメント、砂利、水を混ぜて練り合わせ、振動加圧成型機で成型した物を乾燥・養生させてから粉砕し、再生骨材を製造している。
これまで、この再生骨材は、凍結防止のために道路に敷かれる層や、路盤材、盛り土・埋戻しなどに利用されてきた。
今回の研究は、この再生骨材のさらなる有効利用と、地下に埋設された水路である暗渠を整備する費用を削減することを目指して、暗渠疎水材としての適正調査を実施したものである。
暗渠疎水材には、地中の余分な水を配水管に逃がす透水性と、圧搾に強く腐朽しにくい耐久性が求められるが、この研究結果によって、再生骨材は現行の木材チップと同等以上の排水能力を持つこと、排水の水質などにも影響しないことが確認された。
この研究結果を受けて、今年7月より、再生骨材を暗渠疎水材として出荷している。
(画像はプレスリリースより)

日本製紙グループ ニュースリリース
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