日本のウィンドファーム事情
全世界における風力発電の導入量が増加している中で、世界各国に並び日本でも大規模な風力発電所「ウィンドファーム」が各地で建設されています。他国に比べ、風況が弱く、風力発電には向いていないとされていた日本ですが、それぞれのウィンドファームが工夫をしながら風力発電を実現しています。
様々な日本のウィンドファーム
1. 新出雲ウィンドファーム
島根県出雲市にある日本最大規模のウィンドファームです。全部で26基設置されており、それら全体で7万8000kW発電します。日本最大のウィンドファームを設置することが可能だったのは、それを設置できるほどの広い陸地を確保することができたのと風力発電所を建設するのに使用する大型部品を運輸する輸送ルートを確保できたためだといわれています。
2. ウィンドファーム浜田
島根県浜田市金城町および弥栄町に設置予定の風力発電所です。SBエナジー、三井物産、グリーンパワーインベストメントの3社が共同で事業を行っています。2015年度に完成される予定で、完成時には29基ものの風力発電を有する、「新出雲ウィンドファーム」に次ぎ日本で2番目に大きいウィンドファームとなります。
3. 福島洋上風力コンソーシアム
2015年に福島県楢葉町沖20kmに建設される予定の大規模集合型風力発電所です。この事業には丸紅、東京大学、三菱商事などの日本を代表する企業が参画しています。中には日本で初の浮体式洋上風力発電所である「ふくしま未来」があります。日本のように陸地面積が狭い国には最適な水上ウィンドファームとなっています。実用化されれば日本の再生エネルギーを大きく活性化させることを期待されています。
4. たちかわウィンドファーム
山形県庄内町にある、日本で最も歴史が古い風力発電所です。日本三大悪風の一つとして知られる「清川だし」を逆手にとり利用するという発想からこの地域で風力発電事業が行われました。そのため、日本の風力発電普及の源と呼ばれており、その他様々なエネルギー事業のモデルケースとなっています。ほとんどの風力発電所が海辺や山に設置される中で、水田に設置されるたちかわ風力発電所はとても珍しいものとなっています。
今後日本での風力発電事業
これらのウィンドファームの働きは今後の日本のエネルギー事情を大きく好転させるのではないかと期待されています。まだ発展途上の事業ではありますが、今後の動向に期待できます。