「シースルー発電フィルム」市場開拓開始
三菱化学株式会社は7日、有機薄膜太陽電池を用いた「シースルー発電フィルム」を開発・実用化し市場開拓を開始すると発表した。有機薄膜太陽電池は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「有機系太陽電池化先導技術開発」に選ばれ、これまで窓や建物外装などへの使用について実証実験を行ってきた。
太陽光発電パネル設置困難な場所への配慮から
パネルの設置場所が限られている都市部などで太陽光発電を行う場合、より多くの発電量を得るために建物の屋上、屋根以外にも窓や壁面を有効活用することが最適とされてきた。しかし窓、壁面部へ設置するには従来使われていた無機系太陽電池では、シースルー性(透明性)や色、重量などの課題があり対応が難しかったのである。
窓用フィルムへの期待
今回、実用化された「シースルー発電フィルム」はシースルー(透明)、軽量でフレキシブルという特徴を備え、窓への設置が可能になった。これは窓用フィルム分野で実績のあるスリーエムジャパン株式会社と実証実験を行い、製品開発を協力した成果である。三菱化学ではこれからも市場の要望をくみ取りながら、シースルー発電フィルムの開発を進めて市場拡大を図り、太陽光の有効活用をしていきたい考えだ。
(画像は三菱化学株式会社のニュースリリースより)

三菱化学株式会社のニュースリリース
http://www.m-kagaku.co.jp/newsreleases/00274.html