2016年度から実施
NEDOは、ポルトガルにおいて、2016年度から2018年度に行われるスマートコミュニティの実証プロジェクトについて、ポルトガル国立エネルギー地質研究所(LENG)と共同で実施することに合意し、基本協定書を締結したことを発表した。
また、本事業に係わる委託先の公募を行い、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、ダイキン工業株式会社、株式会社日本総合研究所の3社を選定した。2016年1月まで実証前調査を実施し、2016年度からの実証事業開始を目指す。
再生可能エネルギーの大量導入へ
ポルトガルでは、国家エネルギー戦略を策定し、再生可能エネルギーの比率目標を31%としており、2014年の第1四半期には、電力需要の約70%が風力や水力発電等の再生可能エネルギーであった。
今後も、ヨーロッパにおける再生可能エネルギー先進国として、風力発電や太陽光発電のさらなる導入が計画されている。
こうした状況をふまえ、NEDOは、ポルトガル国立エネルギー地質研究所(LENG)と共同で、スマートコミュニティの実証プロジェクトを推進することで合意、協定書を締結したもの。
ディマンドレスポンスを自動化
この実証事業では、リスボン市内の公共ビルや一般家庭などの協力のもと、空調機器を需要家の特性やニーズに合わせて自動で運転管理することが特徴。需要家の快適性を損なわずに電力需給調整を行う自動ディマンドレスポンスを行うことを予定している。
問題点であった電力需給調整量の不確実性に関して、本実証では、ディマンドレスポンスを自動で行うことにより、確実性の向上が見込まれ、再生可能エネルギーの大量導入に伴う電力需給安定化ニーズの高まりに対処できるという考えだ。
さらに、電力の市場価格が安い時間に需要をシフトすることで経済性も両立したシステムの構築も期待されている。
(画像はプレスリリースより)

NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp