ダムの落差の水量を利用
岐阜県が管理する郡上市阿多岐ダムの放流水を活用した、阿多岐水力発電所の完工式が7月7日に行われ、営業が開始された。
阿多岐水力発電所は、中部電力が2014年5月から建設をしていたもので、木曽川水系の阿多岐川にある阿多岐ダムの河川維持流量を利用する水力発電所。岐阜県では初の県営ダムの放流水を活用した小電力発電所となる。
有効落差は37.7メートル、最大使用水量は毎秒0.7立方メートル、最大出力は190キロワットで、年間発電量は約130万キロワットアワー(一般家庭約360世帯の年間使用電力量)を想定している。
地域特性を活かした自然エネルギー利用の推進
岐阜県は、古くから「飛騨の山、美濃の水」という言葉があり、北部には御嶽山や乗鞍岳、南部には、木曽川・長良川・揖斐川という木曽三川が流れる、自然エネルギーに恵まれた県。
再生可能エネルギーの普及が強く求められている昨今、県の行政においても、この豊富な水資源を活かした小水力発電の導入に取り組んでおり、発電所の計画・施工などで中部電力と協力を行ってきた。
中部電力では、同じく岐阜県内の丹生川ダムの放流水を利用した水力発電所を建設することを決定しており、2015年度には着工を予定している。
さらに岐阜県から打診を受けている、建設中の内ヶ谷ダムにおける維持流量水水力発電所の開発計画についても検討を進めていく意向。
(画像はプレスリリースより)

岐阜県
http://www.pref.gifu.lg.jp中部電力 プレスリリース
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