ごみから燃料を製造 西海市炭化センター
川崎重工業が長崎県西海市に建設してきた一般廃棄物の炭化燃料製造施設「西海市炭化センター」が完成した。
また、川崎重工と電源開発(Jパワー)が共同出資する特別目的会社「グリーンコール西海」が、「西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業」において、一般廃棄物を炭化燃料とする製造する運営事業を1日に始めた。
同市が施設の設計・建設・運営を一括して民間事業者に委託するDBO(Design:設計、Build:施工、Operate:運営)方式の事業となる。
循環型社会・低炭素社会の新たなテクノロジー
同事業は、グリーンコール西海が西海市で発生する一般廃棄物を炭化燃料に加工する施設を設置して運営し、製造する炭化燃料を有効利用することで循環型社会・低炭素社会の実現を目指す事業として、2012年11月に同市と3社は特定事業契約を結んだ。
西海市炭化センターは1日30tの廃棄物を処理できる能力があり、2030年までの約15年間にわたる運営期間を合わせて約2.2tの炭化燃料を製造すると試算されている。炭化燃料は同市内の製塩会社工場で利用する。
炭化燃料の製造は、ごみを粉塵・攪拌化してから炭化炉に供給し、ほぼ無酸素の状態で約1時間かけて約450℃の温度で炭化する。その後、脱塩や異物除去を行いペレット状の燃料として搬出される。
環境に配慮した製造過程
また、炭化炉で発生するガスエネルギーの一部は炭化や脱塩等に必要な熱源として有効利用される。排ガスに対しては燃焼炉、ろ過式集じん機の設置で環境基準値を超えないよう適切に処理され、環境負荷を低減する。
同施設は耐用年数も近く、維持管理費用の面からも非効率であったため、今回の整備事業が行われたもの。運営は2030年3月31日まで行われる予定。
(画像はニュースリリースより)

川崎重工業株式会社 HP
http://www.khi.co.jp/電源開発株式会社(Jパワー) ニュースリリース
http://www.jpower.co.jp/news_release/2015/07/長崎県西海市 HP
http://www.city.saikai.nagasaki.jp/