パワーコンディショナを1台に集約
田淵電機は、7月1日より、太陽光発電に蓄電機能を組み合わせたハイブリッド蓄電システムEIBS(アイビス)の国内向け製品の受注を開始することを発表した。
この製品は、蓄電池対応ハイブリッドパワーコンディショナと専用蓄電池ユニットがセットになっている住宅用システム。通常は太陽光発電と蓄電装置とのそれぞれに必要となるパワーコンディショナを、同社独自のマルチストリング技術により1台のパワーコンディショナに集約していることが特徴だ。
万一の停電時には、自動的に蓄電池から電力供給を行い、テレビや冷蔵庫など接続した機器を一定時間使用できるため非常時にも安心なシステムとなっている。
また、太陽光発電と蓄電池とは直流のまま繋がっており、交流に変換することなく蓄電池に充電できるため変換ロスが少なく、電気を有効に活用することも実現した。
太陽光発電と蓄電池を有効に利用
平常時には、割安な深夜料金を契約している場合は、ピークシフト運転により電気代を抑えることが可能。また、家庭負荷が放電量を下回る時は蓄電池放電を止めるため、固定価格買取制度のダブル発電が適用されず、余剰売電単価が下がらないようになっている。
太陽光の電力を蓄えながら同時に家庭内負荷に電力を供給したり、太陽光と蓄電池の電力を併せて家庭内負荷に供給したりするなど、より電気を有効に使うことができる商品となっている。
アメリカ市場のニーズに対応
また、この製品は、北米の安全規格(UL・CSA)を2015年4月に取得しており、日本に先駆けて、5月より北米市場向けの受注を開始している。
アメリカの太陽光発電導入率の高い地域では日没時に商用電力需要が急激に高まるため、蓄電池併用による緩和が求められており、またネットゼロエネルギーハウスのニーズも一層高まっていることから、アメリカ市場に向けての発売となったもの。
田淵電機では、アメリカの住宅での、日常生活における売電と買電、および蓄電と放電のデータを集約し、将来的なネットゼロエネルギーハウスの実現に向けた有用性も検証していることから、アメリカ市場における売上げの拡大が期待されている。
(画像はプレスリリースより)

田淵電機 News
http://www.zbr.co.jp/news/docs/oshirase_eibs_20150624.pdf