3事業を採択
一般財団法人新エネルギー財団は、平成28年度水力発電事業化促進事業費補助金の公募を実施し、その最終締め切り分の補助金交付先を発表した。
交付先は3件で、まずは、熊本県企業局の「船津ダム堆砂対策予備検討事業」。これは、平成29年度から平成30年度に実施する堆積土砂調査及び堆砂対策検討の実施計画を立案するために行う事前検討事業である。
2番目は、特定非営利活動法人エコプランふくいの「福井県南川上流の砂防堰堤での小水力発電事業における地理理解及び水質調査事業」。これは、ダム湖湖底のボーリング調査や流量観測、サイフォン取水の設計などを行うものである。
3番目は、特定非営利活動法人ジュントスの「古田の歴史遺産川脇川水力発電復活の取り組み」で、これは、水力勉強会の開催や、先進事例の見学、小型水車の組立・設置による発電事業への理解促進などを行うものである。
開発阻害原因の低減を図る取り組みが対象
今回の事業は、新規開発計画または再開発計画の水力発電所の開発促進を図るため、対象発電所の立地する市町村や隣接市町村などにおいて、発電事業者等が行う開発阻害要因の低減を図るための取り組みを対象とする。
また、これは、「地域理解促進事業」と「地域環境整備事業」の2つに分類される。
「地域理解促進事業」とは、地元自治体や地域住民等の水力発電に対する理解を促進する事業のうち、開発阻害要因の低減を図るために行われる事業で、一般的な水力発電の理解促進を図るためのものは対象外とされる。具体的には、水力発電の理解促進を図る会議等の運営や、水力発電の理解促進を図る広報活動等である。
次に「地域環境整備事業」とは、水力発電の観光資源としての活用促進や水質対策等の立地地域の環境整備等を行う事業で、具体的には、対象地域において必要とされている地域環境の整備を行うための地域環境等の調査、設備等の設計、設備の製作・据付・環境整備を行う工事などである。
(画像は新エネルギー財団より)

一般財団法人新エネルギー財団
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