CCR(Carbon Capture & Reuse)研究会を設立
国立大学法人東京大学生産技術研究所は11月17日、国立研究開発法人産業技術総合研究所、企業等とともに、化石燃料の使用量削減に実効的なカーボンニュートラルを目的としたCCR(Carbon Capture & Reuse)研究会を設立した。
「カーボン・ニュートラル」とは、広義には、生産や活動を行う場合に排出される二酸化炭素の量と吸収される二酸化炭素の量が同じ量であること。
再生可能エネルギーとCO2から燃料製造
COP21で制定された、世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える、という目標を達成するためには、非化石燃料エネルギーによるエネルギー供給体制へ移行する必要がある。カーボンニュートラルは、化石燃料の使用量削減に実効的な方法である。
エネルギー消費量をみると、電気エネルギー消費量が40%、熱エネルギー消費量が60%のため、今後も熱エネルギーを発生させる燃料が必要である。再生可能エネルギーを用いて燃料を製造する技術を開発すれば、需要に応えることができる。
CCR研究会は、以上の課題に応えるため、回収したCO2と再生可能エネルギーからメタン等の燃料を製造して熱エネルギーに役立てる技術を確立し、社会的意義を周知する。
CO2の経済的な分離・回収方法、再生可能エネルギーと燃料製造プロセスの合理的・効率的な運用方法等、プロセスの検討を行う。
また、社会実装を促進し、普及するためのプラットフォームを構築する。
新たなエネルギー供給体制の構築
CCR研究会は、産業界から排出されるカーボンと再生可能エネルギーから代替エネルギーを提供し、化石燃料の使用量を削減するため、カーボンニュートラルの具体的・実効的な方法を提案する。同時に、2050年に向けた新たなエネルギー供給体制の構築を目指す。
(画像はプレスリリースより)

東京大学生産技術研究所のニュースリリース
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/2607/