70MPaスマート水素ステーション
2016年11月9日、ソーラーフロンティア株式会社(以下、ソーラーフロンティア)は、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)が2016年10月24日より東京都江東区青海で開始した「70MPaスマート水素ステーション」(以下、70MPa SHS)の実証実験に合計20kWのCIS薄膜太陽電池を提供したことを発表した。
同実証実験は、環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」のもと、ホンダが進めるもので、太陽光発電由来の水素を製造する70MPa SHSの運用効果を実証することを目的としている。
実証実験では、70MPa SHSと燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL」、可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を運用することによって、実際の都市環境下でのCO2削減効果と緊急時における移動可能な発電設備としての実用性を検証する。
高圧水電解システムの動力源となるCIS薄膜太陽電池
70MPa SHSでは、高圧水素ガスの製造・供給に本田技研工業が独自に開発した圧縮機不使用の高圧水電解システム(以下、Power Creator)が用いられる。
Power Creatorは、従来の水素ステーションで主流だった化石燃料から水素を抽出するシステムと異なり、太陽光をはじめとする再生可能エネルギー、地産地消エネルギーで発電した電力と水だけを用いて短時間で低炭素な高圧水素ガスを製造・供給することを可能にした。
ソーラーフロンティアが提供するCIS薄膜太陽電池は、Power Creatorの動力源となる重要な役割を担う。同太陽電池は、実発電量が多く、高温や影による発電量低下が少ないことから、実際の設置環境下において優れた発電性能を発揮するため、実証実験の成果に大きく貢献することが期待される。
なお、Power Creatorは、主要構成部位が全てパッケージ化され、約6平方メートルの小型箱に収まっているため、化石燃料を改質して水素を造り出す場合に比べて設置場所の自由度が高く、水素ステーションのモビリティの向上を実現する。
(画像はプレスリリースより)

ソーラーフロンティア ニュース
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2016/C059784.html