サステナビリティ事業の推進とBSP事業
2016年11月11日、清水建設(株)は、サステナビリティ事業の推進とBSP事業の強化を目的に、電力小売事業に参入することを発表した。
同社は2016年9月27日、経済産業省より小売電気事業者の登録を受けている。なお、「BSP」は、Building Service Providerの略で、竣工後の施設運営管理サービスを意味する。
計画では、11月15日に、同社関連の計8施設を対象に電力供給を開始し、2018年4月にも同社設計施工のビルを主対象にしたB to Bモデルの電力小売事業を開始する予定である。
電力需給業務のノウハウを蓄積
同社施設、賃貸用不動産、グループ会社施設など同社関連の計8施設に対しては、日本卸電力取引所からの調達電力等を主電源に事業運営を行い、年間で約14GWhの電力を供給する。この事業を通じて、電力需給業務のノウハウを蓄積するとともに事業性を精査・検証する。
B to Bモデルの電力小売事業は、同社設計施工のビルを主対象に事業展開する。この事業を通じて、同社顧客との一層の関係強化に努めるとともに、契約したビルについては省エネルギー・サービス等を提供し施設運営管理業務の受注に結びつけていく。提供する電力は、同社保有の発電施設や再生可能エネルギー事業者から調達するクリーンな電力とする。
再生可能エネルギー発電事業への参画
世界的にみると、再生可能エネルギー使用100%を目指す企業「RE 100 Initiative」が増加していることから、日本国内においてもクリーンな電力に対して底堅い需要があると考えられる。
同社は、風力発電、バイオマス発電、地熱発電、小水力発電など、再生可能エネルギー発電事業への参画を目指した取り組みを進めている。同社開発電源をはじめ、多様な電源事業者からクリーンな電力を調達し、環境経営を重視する顧客へ提供するとともに、BSP事業を拡大していく。

清水建設 ニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2016/2016036.html