沸騰水型原子炉研究ネットワークへ、豊富な知見の提供やさまざまな技術支援
2016年10月31日、日立GEニュークリア・エナジー株式会社(以下、日立GE)は、英国、ロンドンのThe Imperial College of Science, Technology and Medicine(以下、インペリアル大学)およびウェールズのBangor University(以下、バンガー大学)との間で、研究者に沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor、以下、BWR)の技術支援を行うことを目的とした覚書(MOU)を締結した。
インペリアル大学とバンガー大学は、英国の産業界、学界がBWR技術への理解を深めることと、BWRや次世代BWRの研究開発への参画促進を目的に、BWR分野の研究と人材育成を行う専門機関「BWR Research Hub and Network」(以下、BWR研究ネットワーク)を2016年6月に設立した。
本合意に基づき日立GEは、これまで培ってきたBWRの技術や建設経験を生かし、BWR研究ネットワークへ、豊富な知見の提供やさまざまな技術支援を行っていく。具体的には、英国への非常勤研究員の派遣や、日本へのインターンシップ生の受け入れを通じた人材育成に加え、さまざまな技術支援を検討している。
日立GEニュークリア・エナジー株式会社の概要
日立GEは、2007年7月に株式会社日立製作所とGEの合弁会社として設立された、原子炉関連設備の開発、計画、設計、製造、検査、据付、試運転、保全サービス、およびこれを統括するプロジェクトマネジメントを一貫して実施する体制を持つ総合プラントメーカーである。
これまで建設中も含めて国内で23基の実績がある。とりわけ、最新のABWRについては全てのABWRプラントに参画(国内運転開始済4基、国内建設中3基)している。海外では、台湾地域の龍門原子力発電所向けに、主要な原子炉設備を納入している。
また、英国における原子力発電事業会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社が2020年代前半の運転開始をめざし、英国アングルシー島のウィルヴァ・ニューウッドで開発を進めている新規原子力発電所建設プロジェクトにおいて、ABWR (Advanced Boiling Water Reactor、改良型沸騰水型原子炉)のサプライヤーとしてプロジェクトへの支援を進めている。
(画像はプレスリリースより)

日立 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/10/1031a.html