牛ふん利用のバイオマス発電で、循環型畜産の研究を実施
東北大学大学院農学研究科は10月26日、10月21日に同大学院農学研究科と福島県双葉郡葛尾村が、同村における課題解決と被災地域の活性化を図るため、連携協定を締結したと発表した。
また、連携協定締結式後には、東北復興農学センター「葛尾村分室」の設置セレモニーも開催された。
同センターの葛尾村分室では2017年春をめどに、イネの有機栽培のほか、牛ふんを利用したバイオマス発電の活用によって、循環型の畜産に関する研究が行われる予定だ。
バイオマス発電の活用や特産品の開発で、復興に道筋
同村は2011年に発生した福島第一原発の事故により、全村民が村外に避難した。今年6月には帰宅困難地域を除き、避難指示が解除されたものの、現在も大半の住民が村外に避難している状況が続いている。
そのような状況の中、同大学院農学研究科では2014年秋より葛尾村に対し、中井教授が中心となって、メタン発酵システムや東北大学菜の花プロジェクトなどのノウハウを活かし、復興に関するアドバイスを行ってきた。
また、今年6月には、東北復興農学センターが実施した研修「被災地エクステンション」に学生や社会人約60人が参加して同村を訪問し、復興に向けての実践的な活動を実施した。
今後は、同村の復興に向けて、メタン発酵によるバイオマス発電などに取り組んでいくほか、研修に参加した有志らによって同村の特産品を用いた商品開発やイベントが企画される予定だ。
(画像はプレスリリースより)

東北大学大学院 農学研究科(プレスリリース)
http://www.agri.tohoku.ac.jp/葛尾村(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%9B%E5%B0%BE%E6%9D%91