下水汚泥から水素を製造
国土交通省は10月16日、「水素社会における下水道資源利活用検討委員会」設置することを発表した。
下水汚泥はエネルギー消費地である都市部の下水処理場に質・量ともに安定的に集まるバイオマス資源で、現在は三菱化工機(株)、福岡市、九州大学、豊田通商(株)の4者が、福岡市の下水処理場に実規模レベルの実証施設を建設、下水汚泥から安定的に水素を製造できるか実証実験を行っている。
これは平成26年度より実施されており、これまでの結果から安定的に水素の製造が可能であることが確認されている。
汚泥利用の広がりに期待
この技術は地方公共団体においても具体的な取り組みの気運が高まってきており、実際の下水処理場をモデルとして、下水汚泥からの水素製造・利用に関して、技術面・制度面・経済性など、問題解決の検討を行い、水素の利用を推進するため、本検討委員会の設置となった。
地球温暖化解決のためにもクリーンなエネルギー源である水素利用の普及に向けては、国の更なる後押しが必要と思われ、早期の課題解決、普及に向けた取り組みに期待したい。
(画像はプレスリリースより)

国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/001106678.pdf