石狩湾新港洋上風力発電の環境影響評価準備書に意見
環境省は9月23日、北海道で実施予定の「(仮)石狩湾新港洋上風力発電事業」に関する環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を、経済産業大臣に提出したと発表した。
この事業は、株式会社グリーンパワーインベストメントが事業者となって、北海道小樽市と石狩市にまたがる石狩湾新港港湾区域内で、最大総出力104,000kW(単機出力4,000kW級x26基)の風力発電所を設置するものとなる。
バードストライクに関する事後調査の適切な実施など
環境大臣意見では、事業実施に当たって行うべき取組として、総論として以下を指示している。
1)最新の知見を用い、評価書、報告書等の環境影響評価手続と事後調査を行い事業を実施。
2)事後調査を適切に実施し、追加的な環境保全措置を講ずる。3)追加的な環境保全措置の具体化には、客観的かつ科学的に検討し、透明性・客観性を確保。
4)調査結果について、環境影響を分析し講ずる環境保全措置の内容、効果と不確実性の程度について報告書にまとめ公表する。
5)対象事業実施区域周辺では、他事業者による風力発電所が環境影響評価手続中で、これとの相乗的影響懸念から、周辺の他事業者と環境情報を共有し、地域全体で効果的な環境保全措置を講ずる。特に、鳥類に対する移動経路の阻害やバードストライク事故等の情報について、積極的に情報共有を図る。
そして、各論では鳥類に対する影響懸念から、オジロワシ等のバードストライクに関する事後調査の適切な実施と、その結果を踏まえた追加的な環境保全措置を講ずること等を求めている。
なお今後、事業者は、環境大臣及び関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続きが求められることとなる。

環境省 プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/103028.html