「北檜山ウィンドファーム事業」環境影響評価に大臣意見
環境省は9月6日、北海道久遠郡せたな町で実施予定の「北檜山ウィンドファーム事業」に関し、環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を、経済産業大臣に提出したと発表した。
この事業は、エコ・パワー株式会社がせたな町にて、最大総出力72,000kW(単機出力3,400kW級21基)の風力発電設備を設置する計画となっている。
しかし、設備設置予定位置近くには複数の住居が存在していて、設備の稼働に伴う騒音等や風車の影による重大な影響が懸念されるほか、対象事業実施区域とその周辺では、オジロワシ等の希少猛禽類の生息が確認され、また、ミサゴ、ハチクマ等の希少猛禽類の営巣も確認されている。
住居への影響や鳥ルート確保で、設備配置等検討を求める
このため環境省意見では、住居への風車の影による影響を低減するとともに、希少猛禽類のオジロワシ等の移動ルートを確保するため、風力発電設備配置の再検討等を求めている。
風車の影による環境影響については、風力発電設備の設置前に、風力発電設備の配置の再検討・機種の検討を行うとともに、影響が懸念される天候、季節および時間帯には一部の風力発電設備の稼働を停止すること等により極力低減することとしている。
今後事業者は、環境大臣および関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続きが求められることとなる。

環境省 プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/102977.html