積水化学、家庭用蓄電池を連携したVPPの実証試験を開始
積水化学工業株式会社 住宅カンパニーは、茨城セキスイハイム株式会社が販売した分譲地「スマートハイムシティ研究学園」(茨城県つくば市研究学園3丁目)の居住者と東京電力パワーグリッド株式会社の協力のもと、バーチャルパワープラント※(VPP)の実証試験を、10月から実施すると発表した。
※ バーチャルパワープラント
複数の分散電源(小規模な自家発電設備、太陽光発電、燃料電池、蓄電池など)を通信ネットワークでまとめてマネジメントし、あたかも1つの発電所のように機能させるシステムで、機動的に需給バランスを制御できる。
なお、これは経済産業省の補助金対象として採択された実証事業として行うもので、各家庭の蓄電池を連携させ、太陽光発電システムが発電した電力を高効率に活用することを目指したVPPの構築と運用に向けての各種実証データの取得を目的としている。
スマートハイム20棟と事業所の電力需給をEMSで統合・制御
今回の実証試験は、VPPの1つのモデルについて行うもので、エネルギー自給自足型スマートハイム(大容量太陽光発電、蓄電池、HEMS搭載)20棟と、積水化学つくば事業所の電力需給をエネルギー・マネジメント・システム(EMS)で統合・制御する。
そして、既存配電網を使用して実証試験地全体の電力利用状況に合わせ、20棟に設置した蓄電池を使って住宅間、住宅と事業所間で電力をシェアすることとなる。
これにより、1)電力シェアにおける発電電力の活用度の確認、2)蓄電池からの電力逆潮流による配電網への影響度確認、3)VPPによるスマートハイム所有者へのメリット創出策の探索、の3点を検証するとのこと。
なお、この実施期間は、2016年10月から2018年9月までの2年間を予定している。
(画像はプレスリリースより)

積水化学工業株式会社のプレスリリース
http://www.sekisui.co.jp/news/2016/__icsFiles/