蓄電池活用した高度制御型ディマンドリスポンス実証事業
株式会社NTTファシリティーズは8月8日、埼玉県東松山市の公共施設等に設置した蓄電池を高度に制御するネガワット取引のサービス実証事業を同日から開始すると発表した。
これは同社が、今年度より始まった経済産業省資源エネルギー庁の補助事業となる「高度制御型ディマンドリスポンス(DR)実証事業」に応募し、間接補助事業者として採択されたもの。
この事業では、昨年度構築したDRシステムに需要削減量(ネガワット量)の制御性を高める機能等を追加開発し、東松山市が保有する蓄電池を活用してサービス実証を行うことになる。
これにより、需要家の需要変動に追従する蓄電池制御アルゴリズムやその有効性等の検証を行い、精度の高いネガワット取引の実現を目指すもので、この実証期間は2017年1月31日までとなっている。
今後は自立型エコタウンを東松山市全域で展開
実証事業では、需要削減量がDR削減要請量に対し上下10%以内に収まるよう、各施設に設置した蓄電池残量計測と電力需要予測により、蓄電池放電量を含めた最適な蓄電池制御をするアルゴリズムを導入・設定することになる。
同社は今後、事業で得られたノウハウ等を活かしたサービスとして、省エネサービスを提供する顧客に、顧客自身のエネルギーコストとCO2削減を実現するほか、顧客のエネルギーリソースを活用したネガワット取引を行うことにより得られるメリットを還元するとしている。
また、顧客施設に設置されるエネルギーリソース(再エネ発電設備などの創エネ機器・設備、蓄エネ機器・設備、負荷機器・設備)をIoTでつなぎ、遠隔監視による機器劣化判定や保守運用を行っていくという。
さらに東松山市では、重点地域への太陽光発電システムやBEMS・蓄電池等の導入促進、導入したエネルギーリソースの活用機会向上と効率的運営により、地域で循環する自立型エコタウンを市全域で展開していくとのこと。
(画像はプレスリリースより)

株式会社NTTファシリティーズ プレスリリース
http://www.ntt-f.co.jp/news/2016/160808.html