選定地域は、宮城県・長崎県西海市など4つの地域
環境省は8月2日、「平成28年度風力発電等に係るゾーニング手法検討モデル事業」の対象地域として、4つの地域を選定したと発表した。
選定された地域は、宮城県内全域と宮城県沖の海域、北海道八雲町の町内全域、徳島県鳴門市沖の一部海域、長崎県西海市の市内全域(島嶼を含む)と周辺海域だ。
ゾーニング手法を用いて、事業計画の集中を防止する
再生可能エネルギーの導入は、環境保護の面から重要視されているものの、風力発電は、特に陸地において、適切な立地をめぐって事業計画が集中する傾向にあることが課題となっている。
そのため、同省は「風力発電等に係るゾーニング」として、再生エネルギーの導入を推進する観点と環境を保全する観点の両面を踏まえ、風力発電を推進するエリアと保全すべきエリアなどについて、総合的に評価する手法を提案した。
具体的には、地形状況や風の状況、道路網や送電網などの「事業性」と、環境保全や景観、住宅地からの距離や鳥類の営巣地など「環境配慮事項」を明確化し、その上で、協議会や検討会において、関係者や関係機関との間で調整を行うというものだ。
協議会等での結果をもとにゾーニング結果が示されるが、ゾーニングの結果、推進エリアとなった範囲においては、風力発電事業の実施における課題や配慮事項等が示される。
同省は、再生可能エネルギーの推進と環境保全が両立されたゾーニング手法について、検討をすすめていきたいとしている。

環境省(プレスリリース)
http://www.env.go.jp/press/102835.html