鹿児島県指宿市で地熱バイナリー発電所を建設開始
九電みらいエナジー株式会社は8月2日、同社と九州電力株式会社が、九州電力が鹿児島県指宿市に所有する地熱発電所の山川(やまがわ)発電所構内で地熱バイナリー発電事業を行うこととし、建設工事を開始したと発表した。
この事業は、山川発電所の発電方式では利用できない地熱資源(還元熱水※ の熱)を地熱バイナリー方式により有効活用するもので、九州電力が熱供給を行い、九電みらいエナジーが発電所の建設と運営を行う形となる。
※ 還元熱水:
地下深部から取り出した地熱資源(高温の蒸気・熱水)のうち、蒸気はタービンを回して発電に利用し、熱水は井戸を通じて地中へ戻すが、この戻す熱水を還元熱水という。
九電みらいエナジー2箇所目の地熱発電所
同発電所は、空冷式バイナリー発電方式(使用媒体:ペンタン)により、発電出力は4,990kW(発電端)を見込んでいて、平成28年8月に工事を開始し、運転の開始は平成30年2月を予定している。
この発電所建設により、同社の地熱発電所は昨年6月に営業運転を開始した菅原バイナリー発電所(大分県玖珠郡九重町、出力5,000kW)に次いで2箇所目になる。
なお両社は今後、国産エネルギーの有効活用とともに、地球温暖化対策として優れた地熱発電の積極的な開発・導入を推進していくとしている。

九電みらいエナジー株式会社 プレスリリース
http://www.q-mirai.co.jp/news/archives/63