米国の上場地熱発電事業会社に出資し戦略的提携
オリックス株式会社は5月8日、地熱発電事業などを手掛ける米国オーマット社(Ormat Technologies, Inc.)の発行済み株式の約22.1%を約6億2,700万米国ドル(約707億円)で取得することに合意したと発表した。
地熱発電は、気候の影響を受けず安定的に電力を供給できることから、石炭火力発電などとともにベースロード電源として活用されている。
世界各国にて今後の成長が期待され、世界地熱発電市場は、2016年時点での設備容量約14GWから、2021年には23GW以上に拡大すると見込まれている。
今後は日本やアジア地域での地熱発電事業などを展開
1965年に創業したオーマット社は、地熱発電設備の設計・製造・販売・据付事業を行うだけでなく、自身も地熱資源開発や地熱発電事業を手掛ける。現在、ニューヨーク証券取引所のほか、フランクフルト証券取引所やテルアビブ証券取引所にも上場している。
また、全世界で2,200MWに及ぶ地熱発電設備累積導入実績があり、バイナリー式の発電設備導入量では世界トップシェア(約85%)となるほか、地熱発電事業は米国だけでなく中米やアフリカなどでも事業展開を行っており、設備容量は727MWになる。
一方オリックスは、大分県別府市にグループが運営する「別府 杉乃井ホテル」にて、自家用としては国内最大規模となる1.9MWの「杉乃井地熱発電所」を所有・運営するほか、2017年3月には八丈町(東京都)との間で地熱発電利用事業に関する協定を締結するなど、地熱発電事業に取り組んでいる。
そして今後は、この出資を通じてオーマット社と戦略的提携を行い、主として日本やアジア地域での地熱発電事業などを展開するとしている。
(画像はオリックスHPより)

オリックス株式会社 プレスリリース
http://www.orix.co.jp/grp/news/2017/