製造コスト削減で環境負荷も低減
東芝三菱電機産業システム株式会社(以下、TMEIC)は、同社の、太陽電池のガラス基板にアルミリボンなどの電極を直接接合する装置である「TMBBMTM」を、Triumph PV Materials社向けに3台受注したことを発表した。
これは、Triumph PV Materials社が、中国安徽省蚌埠市に建設する世界最大級のCIGS太陽電池工場に設置されるもので、さらに、中国江蘇省江陰市に建設する新工場にも導入される予定である。
「TMBBMTM」は、従来、電極を基板に接合するためには、はんだやペーストなどの接合材料を使用するのが一般的であるところ、接合材料が不要であるため、太陽電池の配線工程の製造コストを大幅に削減し、環境負荷低減にも大きく貢献している。
また、直接接合により接触抵抗が低減され、接合安定性が向上するとともに、常温接合プロセスによって、基板や下地層への熱ダメージがないという特長を持っている。
プロジェクトの連続工程を一貫請負
TMEICは、三星ダイヤモンド工業株式会社と共にパターニングから電極接合までの連続工程を一貫して請け負うことで、太陽電池の品質確保や歩留まり改善、生産ライン建設時の垂直立ち上げが可能な体制を構築した。
TMEICは、今後も三星ダイヤモンド工業と協力して、CIGSのみならず次世代太陽電池として期待の高いペロブスカイト系太陽電池などにも参入すべく、世界各国の太陽電池メーカーに対して積極的に提案し、受注拡大を図っていく意向を示している。
(画像はプレスリリースより)

東芝三菱電機産業システム株式会社
https://www.tmeic.co.jp/