海底下のメタンハイドレートを分解して天然ガスを採取
2017年4月10日、経済産業省資源エネルギー庁(以下、資源エネルギー庁)は、渥美半島から志摩半島の沖合(第二渥美海丘)において、第2回海洋産出試験を行うため、地球深部探査船「ちきゅう」が4月7日から現場海域での準備作業を開始したと発表した。
将来の国産天然ガス資源として期待されているメタンハイドレートは、メタンと水が低温・高圧の状態で結晶化した物質で、我が国周辺海域で相当量存在すると見込まれている。
今回の試験は、第1回海洋産出試験と同じ海域で同じ船舶を用いて、2017年4~6月に実施する予定。
メタンハイドレート海洋産出試験の概要
資源エネルギー庁では、メタンハイドレートの商業的な利用を目指し、2001年度より研究開発を行っており、2013年3月に実施した第1回試験では、世界で初めて、海底下のメタンハイドレートを分解して天然ガスを取り出した。
第2回試験では、坑井内に砂が流入する出砂トラブル等により6日間で終了した第1回試験よりも長い期間連続して天然ガスを取り出すことと、第1回試験で生じた出砂トラブルの解決等を図ることを目的としている。
そのため、異なる出砂対策を施した2本のガス生産用坑井を掘削し、4月下旬から3~4週間程度、一方の坑井でガスの連続生産を目指す。次に、異なる出砂対策を施したもう一方の坑井において、1週間程度、ガス生産を試みる。
(画像はプレスリリースより)

資源エネルギー庁 ニュースリリース
http://www.meti.go.jp/第2回メタンハイドレート海洋産出試験の概要(別添1)(PDF形式:542KB)
http://www.meti.go.jp/