分散型電源供給モデル実証事業を本格的に開始
ヤンマー株式会社は3月23日、ミャンマー国の首都ネピドーに籾殻を活用した同国では最大規模となるバイオマスガス化発電実証プラントを竣工、精米所に併設した分散型電源の実証試験施設として、同日から本格稼動を開始したと発表した。
このプラントは、ネピドーにある現地企業MAPCO※ の精米所内にあり、毎年大量に発生する籾殻を活用したバイオマスガス化発電施設となる。この発電量は、通常時300kW(最大500kW)で、事業期間は、2015年11月から2018年3月までの約2年半としている。
※ MAPCO:Myanmar Agribusiness Public Corporation
現地農業の高付加価値化と資源循環型の食糧生産に貢献
この施設では、現地で栽培・収穫された米の籾殻をガス化発電システムの燃料として用いて発電することで、精米施設の稼働に必要な電力全量の供給が可能になると見込まれているほか、分散型電源のコージェネシステムにより、廃熱を利用した熱供給も行う。
また、これまでの系統受電と比べると格段のCO2削減効果となり、環境保全にも貢献するものとなる。同社はこの実証試験を成功させ、将来的には電力供給が不安定な東南アジア各国へ同発電システムの普及を目指すとのこと。
なお同社は2017年2月、ミャンマーの農業機械化に寄与するべく、ヤンゴン・ティラワ経済特区に現地法人ヤンマーミャンマーを設立していて、同国での自社拠点とも連携しながら、現地農業の高付加価値化と資源循環型の食糧生産に貢献していくとしている。
(画像はプレスリリースより)

ヤンマー株式会社 プレスリリース
https://www.yanmar.com/jp/news/2017/03/23/