定格出力125kWのレドックスフロー電池を納入
住友電気工業株式会社は3月3日、台湾電力総合研究所に定格出力125kWのレドックスフロー電池を、この2月に納入・設置したと発表した。
台湾では、太陽光と風力での発電による再エネへの転換を積極的に進めていて、2025年時点の再エネ発電量比率を全発電量の20%まで引き上げるとしている。
一方、太陽光や風力などの再エネは、発電量のコントロールができず、過不足が生じたときに必要な電気量を発電機で調整するにも大容量となると困難になる。
関連製品の供給を通じ台湾での再エネ導入促進に貢献
レドックスフロー電池は、安全性とともに充放電回数の制限がなく長寿命であるほか、残量計測可能で使い易いといった特長があり、「充放電反応の速さ」と「繰り返し利用への耐久性」の点から再エネを補完する手段として有効とされている。
同社は北海道電力株式会社と共同し、北海道早来町に大型蓄電システム(レドックスフロー電池、定格出力15,000kW)を2015年12月に設置、2019年3月までの予定で再エネの出力変動に対する新たな調整力としての性能実証試験を開始していて、世界的にも注目されている。
このため同研究所は、再エネ発電の出力平滑化やピークカットなど、複数用途の実証実験を計画する中で、同社のレドックスフロー電池の採用を2016年5月に決定していたとのこと。
そして同社は、今後も同研究所の実証実験に協力するとともに、レドックスフロー電池や海底電力ケーブルなど関連製品の供給を通じて、台湾での再エネ導入促進に貢献していくとしている。
(画像はプレスリリースより)

住友電気工業株式会社 プレスリリース
http://www.sei.co.jp/company/press/2017/03/関連資料「大規模蓄電システム レドックスフロー電池」
http://www.sei.co.jp/company/sei-world/2016/02/