電力系統における周波数や電圧などの電力品質を維持するアンシラリ―サービス市場
2017年3月2日、NECは、同社のスマートエネルギー関連会社であるNECエナジーソリューションズとVLC Energy社が、合計50MW規模の大型蓄電システムの構築と運用について、契約を締結したと発表した。
VLC Energy社は、大型蓄電システムを導入し、イギリス最大の送電事業者National Grid社に、1秒以内の迅速な応答速度で周波数障害を未然に防ぐ「高速周波数応答サービス(Enhanced Frequency Response)」(以下、同サービス)を提供する予定だ。
なお、同サービスは、周波数の障害が発生する前に、蓄電システムより高速に放電し、制御・応答を行うサービス。
イギリスでは、低炭素社会の実現・電力の安定供給・再生可能エネルギー導入目標の達成に向けて、電力系統における周波数や電圧などの電力品質を維持するアンシラリ―サービス市場が確立されている。
また、VLC Energy社は、再生可能エネルギーの投資会社Low Carbon社(本社、英国・ロンドン)と、欧州最大の熱源供給プラントのオーナーでエネルギー分野の投資会社Vitol(本社、オランダ・ロッテルダム)グループのVPI Immingham社(本社、英国・イミンガム)によって設立された合弁会社。
契約の概要
提供内容は、蓄電システムの構築(設計、調達、工事)と蓄電システムの運用、保守(10年間)で、システム稼働開始は2017年11月。
蓄電システムの設置場所は、Glassenbury(イギリス南東部)とCleator(イギリス北西部)で、出力は、それぞれ、40MWおよび10MWである。
(画像はNEC公式ホームページより)

NEC プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201703/20170302_01.html