屋外でラズベリーパイを稼動させるキット
メカトラックス株式会社は、電源やインターネット接続環境のない屋外でも、太陽光パネルと携帯電話回線を使用して、ラズベリーパイ(Raspberry Pi)をインターネット接続できる「ラズベリーパイ屋外稼動キット」の販売を開始した、と発表した。
ラズベリーパイは、当初イギリスのラズベリーパイ財団により開発された小型のシングルボードコンピュータである。価格性能比が高く、応用範囲が広いことから、全世界で累計1000万台以上が販売され、教育ばかりでなく、ホビー、研究、ビジネスなどに利用されている。
最近では、IoT分野においての採用が増加しており、出荷数は年率40%増のペースで全世界的に拡大している。
間欠動作でラズベリーパイの消費電力を1/4に低減
ラズベリーパイ屋外稼動キットには、電源として、20Wの太陽光パネル、20Ah鉛蓄電池、太陽電池充放電コントローラを含む。
ラズベリーパイはそのまま動作させると消費電力が数百mW~数Wと大きいため、メカトラックス独自のラズベリーパイ用電源管理モジュール「slee-Pi」を搭載し、10分間に1回だけ起動/処理する間欠動作(タイマー動作)を行うように制御した。
この制御により、消費電力を大幅に削減し、太陽光パネルと蓄電池の大幅な小型化を実現した。試算では、10分間隔の間欠動作(10分間のうち約1分間稼動)で消費電力は、連続動作と比べ約80%削減可能になるという。
キットに含まれるメカトラックス独自のラズベリーパイ用3G通信モジュール「3GPi」は、安定したインターネット接続が可能なばかりでなく、パブリッククラウドサービスとの接続実績も豊富である。特にMicrosoft Azureに関しては、Azure Certified for IoTデバイスの認証を取得している。
電子機材一式をIP66相当の防水ボックス内部に格納しており、設置が容易である。キットだけで、屋外で電源や通信機能が確保されたラズベリーパイの長期稼動環境を実現した。
価格は、税抜で198,000円である。
(画像はプレスリリースより)

メカトラックス株式会社のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000023719.html