外装材と一体化した壁面緑化
ヤンマー株式会社は、同社の本社ビル(愛称、YANMAR FLYING-Y BUILDING)が、第36回大阪都市景観建築賞(愛称、大阪まちなみ賞)の奨励賞を受賞したことを発表した。
このビルには、南壁面に、高さ52メートル、幅23.7メートル、面積約1,230平方メートルの壁面緑化が設置されており、利用者のアメニティ向上や地域生態系の回復、大気汚染物質の吸着に貢献している。
この壁面緑化は、筒状のアルミルーバー材に人工土壌を不織布で包んだ新開発の植栽ユニットによって、建築外装材と一体化しており、また、ビルの内部からも楽しめる。今回の受賞は、この壁面緑化を、確かな技術により実現していることが評価されたものである。
その他、このビルには、オフィス内の空調や温水の熱源に、太陽光発電などの再生可能エネルギーや廃熱を有効利用するガスコージェネレーションシステムやガスヒートポンプエアコンなどが導入され、また、全館にLED照明を採用し、窓まわりに設置したエコルーバーと自然換気で、自然の光と風を合理的に利用している。
同社は、このビルを、CO2排出量ゼロとする「ゼロエミッションビル(ZEB)」とすることを目指し、「自然と共生し、より豊かな暮らしを実現」していきたい意向だ。
優れた景観と周辺環境の向上に寄与
「大阪まちなみ賞」は、美しく個性と風格のあるまちの景観づくりを進めていくために、周辺環境の向上に資し、かつ景観上優れた「建物」や「建物を中心としたまちなみ」について、広く一般から推薦を募集し、その中で特に優れたものを表彰するもので、1981年から実施されている。
2016年の「大阪まちなみ賞」は、大阪府知事賞が「シマノ本社工場」、大阪市長賞が「日本生命本店ビル群」、審査員特別賞が「立命館大学大阪いばらきキャンパス」、緑化賞が「さかい利晶の杜」、建築サイン・アート賞が「船場センタービルのリニューアル」に決定。
奨励賞は、「YANMAR FLYING-Y BUILDING」の他、「大阪歯科大学 創立100周年記念館」、「Zepp Namba(OSAKA)」、「南海なんば第1ビル」、「三井住友銀行大阪本店ビル」となっている。
(画像はプレスリリースより)

ヤンマー株式会社
https://www.yanmar.com/jp/news/2017/01/11/21580.html