バイオエタノール製造でのキャッサバパルプ利用は世界初
ビール・清涼飲料製造のグループ企業、サッポロホールディングス(以下、サッポロHD)は1月10日、タイでエネルギー事業等を運営するInnotech Green Energy Company Limited(以下、IGE社)との間で、バイオエタノール製造技術の提供と、プラント設計に関するコンサルティング契約を締結したと発表した。
同契約の締結は1月9日、タイの首都バンコクで行われた。
バイオエタノール製造プラントの実用化に向けては、キャッサバイモからタピオカを抽出した際に発生する廃棄物「キャッサバパルプ」が利用されるが、バイオエタノール製造にキャッサバパルプが利用されるのは世界初となる。
NEDOプロジェクトにより、キャッサバパルプの有用性確認
キャッサバパルプは繊維質が多いため、これまでバイオエタノール原料としては利用できなかったが、サッポロHDが有する発酵技術と、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施するプロジェクトにより、バイオエタノール原料としてのキャッサバパルプの有用性が確認された。
また、キャッサバパルプは廃棄物であるため、バイオエタノール製造において食料との共存が可能となる。
IGE社が建設を目指すバイオエタノール製造プラントは、製造能力年産6万klが見込まれているほか、同プラントの稼働開始により、年間12万トンのCO2削減が見込まれている。
サッポロHDは、キャッサバパルプを利用したバイオエタノール製造について、タイのみならず、キャッサバ栽培が盛んな国々においても普及を推進し、エネルギーや環境問題の解決に貢献していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)

サッポロホールディングス(プレスリリース)
http://www.sapporoholdings.jp/