人工光合成技術による「IGパーフェクトエコハウス」実証実験
飯田グループホールディングス株式会社(飯田GHD)は7月10日、大阪市立大学との産学共同で、沖縄県宮古島において、人工光合成技術による「IGパーフェクトエコハウス」の実証実験を年内に開始する、と発表した。
発電燃料の水素源「ギ酸」の生成効率を従来の約12倍向上
現在環境負荷軽減策として、CO2の排出量を削減する様々なシステムが開発されているが、逆にCO2を積極活用し、太陽光エネルギーを利用してCO2を新たな燃料に変換する方法「人工光合成技術」も注目されている。
飯田GHDは、人工光合成技術を戸建住宅に活用するため、2015年大阪市立大学人工光合成研究センターに共同研究部門を設立し、研究を開始した。
飯田GHDのグループ会社の株式会社飯田産業は、沖縄県宮古島市で建設中の大規模リゾート計画地内に、人工光合成技術を活用した実験用「IGパーフェクトエコハウス」を建設中である。
実証実験においては、大阪市立大学人工光合成研究センターと共同で、太陽光エネルギーを利用した新しい人工光合成技術を検証する。
新しい人工光合成技術では、金属酸化物の酸化チタン薄膜基板上に、色素・ビオローゲンの太陽光駆動型二酸化炭素ーギ酸変換系を組み込みデバイス化し、ギ酸の生成効率を従来の約12倍に向上させた(特許出願中)。
高効率に生成したギ酸を貯蔵し、ギ酸から生成した水素により発電する。この電気で住宅の全ての消費電力賄うことができれば、CO2排出量を低減する住宅にとどまらず、CO2を消費する住宅が実現可能となる。
飯田GHDは、太陽光を利用して発電給湯を行う新しい人工光合成技術を確立し、2020年にCO2消費型の新しい住宅の完成を目指すという。
(画像はプレスリリースより)

飯田グループホールディングス株式会社のニュースリリース
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