地域特性を生かした最適システムを目指す2テーマを新たに採択
2017年7月10日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は、「バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業」(以下、同事業)において、バイオマスエネルギーの利用拡大に向け事業性評価(FS)の公募を行い、2テーマを新たに採択したと発表した。
同事業では、2014年度からスタートし、バイオマス種(木質系、湿潤系、都市型系、混合系)ごとに地域の特性を生かした最適なシステムとしての事業性を評価している。
事業性評価の成果は、実用性の高い技術指針や導入要件として取りまとめ、毎年度公表している。
なお、事業性の見込みのある事業に対し、導入要件・技術指針に合致したモデル実証を行い、改良が必要な技術の開発を行う。
また、開発および実証の成果を反映させた導入要件・技術指針とともに、事業モデルを公開し、更なる導入促進に貢献する。
採択テーマの概要
採択テーマ「食品加工残さ等と家畜ふん尿の混合メタン発酵処理による大規模植物工場への熱供給システムの事業性評価(FS)」は、委託予定先が北海道エア・ウォーター株式会社、実施地域が北海道だ。
同テーマの実施内容は、食品加工場残さや、乳牛ふん尿等を原料とした混合メタン発酵を行い、生成した電気・熱などを大規模植物工場や周辺農家で使用する熱供給システムの事業性を評価すること。
また、採択テーマ「小型分散による鶏糞メタンガス発電システム導入と熱利用の事業性評価(FS)」は、委託予定先が三昌物産株式会社、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社、実施地域が三重県だ。
同テーマの実施内容は、未利用鶏糞をバイオマス原料として鶏舎内に小型分散のメタン発酵発電システムを導入し、購入電力および熱を代替することとなっている。
(画像はプレスリリースより)

NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100796.html