電力だけではなく、ワルシャワ市民に廉価な地域暖房用の熱も安定して供給
2017年6月30日、三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、MHPS)は、ポーランドの国有石油・ガス会社Polskie Gornictwo Naftowe i Gazownictwo(以下、PGNiG)の子会社向けに、ポーランドの建設業者Polimex Mostostal S.A.(以下、PxM)とのコンソーシアムで、出力49万kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(以下、GTCC)発電設備をフルターンキー契約で受注し、併せて長期メンテナンス契約(LTSA)も締結したと発表した。
このたびのGTCCコージェネ施設は、PGNiGの子会社であるコージェネ事業会社PGNiG Termika S.A.が、ワルシャワの北方約10kmのジェランで運営するジェランCHP(Combined Heat and Power)プラントの敷地内に建設され、運転開始は2020年の予定だ。
また、同施設稼働後は、同敷地内の老朽化した石炭火力発電設備が撤去される。新施設では発電能力が80%向上するため、電力だけではなく、地域暖房用の熱も安定して供給される。
なお、MHPSがポーランドでガス火力発電設備を受注するのは初めて。
GTCCコージェネ施設の概要
GTCC発電は、ガスタービンで発電するとともに、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電できるため、化石燃料を使う発電の中で最もクリーンかつ高効率な方式だ。
MHPSが受注したGTCC発電設備は、M701 F形ガスタービン1基、蒸気タービン1基、排熱回収ボイラー、電気計装設備、およびその他の機器で構成される。このうちガスタービンを同社高砂工場で、発電機を日立工場で製作し、併せて関連機器も供給する。
また、同社の欧州拠点法人が蒸気タービン、排熱回収ボイラー、電気計装設備や付帯設備などを供給するとともに、プロジェクト全体の取りまとめを行う。
その他プラント周辺機器の調達と土建・据付工事などを、PxMが手掛ける。
なお、6年間のLTSA契約に基づき、MHPSの欧州拠点法人が、運転開始後の遠隔監視や技師の派遣を含めたGTCC発電設備の保守・管理を支援する。
(画像はプレスリリースより)

三菱日立パワーシステムズ ニュースリリース
http://www.mhps.com/news/20170630.html