地球クラブ、組合員対象に電気小売事業を開始
日本生協連の新電力会社「株式会社地球クラブ」は6月8日、生活協同組合コープみらいを通じて組合員を対象とした電気小売事業を、2017年9月から開始すると発表した。
原子力発電に頼らないエネルギー政策の実現と持続可能な社会を目指す立場から生協連は、再エネ発電での利用を一体的に推進するため、生協事業所への供給を目的とした新電力会社「地球クラブ」を2014年6月に設立し、翌年から首都圏や東北地方の宅配センターや店舗などに向けて電力供給を行ってきている。
地球クラブは、FIT電気比率が約75%の電力を供給する「FIT電気」メニューを担当、コープみらいが組合員へ取り次ぐもので、「FIT電気」メニューは、埼玉・東京・千葉2万4,000世帯に2019年度末までの供給を目指すという。なおコープみらいは、「FIT電気」「ベーシック電気」の2種類のメニューを案内する。
地球クラブは、岩手県野田村で木質バイオマス発電も
なお地球クラブでは現在、岩手県野田村の木質バイオマス発電事業として、地元の森林組合の協力によって集荷した木材や樹皮をチップに加工し、主要燃料として利用して発電している。
同発電所は、日本紙パルプ商事株式会社が主体となり、生協連や地域生協が一部出資参画して建設した発電所で、震災で多大な被害を被った地元の雇用創出や、長期間にわたる木材受け入れでの地元林業活性化を通じ、野田村の復興にも貢献している。
このほか、生協で農作物を取り扱っている産直産地が開発した太陽光発電所からも調達、農作物とともに電力も届ける形としているほか、生協連・会員生協の物流センターや店舗の屋根などを活用して太陽光発電設備の設置を行うことで、FIT電気の調達を行っている。
なお地球クラブでは、10月以降の開始を予定しているみやぎ生協との提携など、東北の生協を通じた組合員対象の電力供給も今後進めていく予定としている。
(画像はプレスリリースより)

日本生協連 プレスリリース
http://jccu.coop/info/newsrelease/2017/