木質チップのバイオマスボイラを使用
JFEエンジニアリング株式会社は、グループ会社である株式会社Jファームと共同で、札幌市に建設したスマートアグリプラントの竣工式典を5月26日に執り行ったことを発表した。
この札幌プラントは、農林水産省の補助事業である「平成28年度強い農業づくり交付金」により、建設費用の2分の1を補助されており、2016年12月に完工し、トマト栽培専用のプラントとして2017年4月から出荷を開始している。
また、プラントには、ベース熱源として木質チップを燃料とするバイオマスボイラを導入し、またピーク時に活用するために、天然ガスによるガス焚き温水ボイラも設置されている。バイオマスボイラは、JFEエンジニアリングの独自技術である排ガス浄化機能を備えており、熱とCO2を供給する。
さらに、エネルギーコストを抑制しながら積雪に対応する融雪システムも設置された。
地域のエネルギー源で地産地消
JFEエンジニアリングは、これまでに培ったエネルギーや環境分野におけるエンジニアリング技術や、新規投資による農業生産事業で養われた独自栽培ノウハウを駆使して、その地域に最適な農業ビジネスモデルとして、スマートアグリシステムを提案している。
これは、オランダ型の高度栽培制御システムに、様々なエネルギー利用技術を組み合わせ、高収穫・高品質の農産物栽培を実現したものであり、地域の気象条件に応じて植物の育成に最適な温室内環境を創り出すとともに、その地域に最適なエネルギー源を活用し、多様な作物を通年で効率的に栽培することが可能となっている。
同社が49%を出資したJファームは、2014年8月、苫小牧に温室型植物工場を建設し、ベビーリーフとトマトの通年栽培をスタートさせた。そして、拡大する顧客のニーズに対応するために、今般、札幌市にトマト栽培専用のプラントを新設したものである。
(画像はプレスリリースより)

JFEエンジニアリング株式会社
http://www.jfe-eng.co.jp/news/2017/20170529075023.html株式会社Jファーム
http://jfarm-tomakomai.co.jp/index.html