太陽光発電式浄水施設の整備完了し引き渡し式開催
在インドネシア日本大使館は5月22日、インドネシアの西ヌサ・トゥンガラ州スンバワ島で無償資金協力として実施していた太陽光発電式浄水施設の整備が完了したことから、引き渡し式典を開催したと発表した。
同施設は、平成27年度の日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力と、ヤマハ発動機株式会社およびパナソニック株式会社の官民連携事業支援により、同国の西ヌサ・トゥンガラ州スンバワ島ララック・ロンゲス村に設置されたもの。
ララック・ロンゲス村を流れる川は、生活排水や家畜の水浴び等に使われているため衛生的でなく、また飲料用の井戸水は、乾季には水位が下がり水量が十分確保できないことから、同村の住民は安全な水へのアクセスが難しい状況だった。
このため、この計画では、ヤマハ発動機とパナソニックの協力を得て、安全な飲料水と生活用水を安定的に確保するため、太陽光発電式浄水施設を設置し、施設の運営・維持管理を行う住民組織「水管理委員会」に対し研修を行うとともに、併せて浄水施設の余剰電力を同村の村役場や学校に供給したもの。
住民の生活環境改善と地域経済発展につながること期待
また、スンバワ島の中心都市・スンバワブサールと、西部の主要都市タノを結ぶ環状道路の南側は、渡河部に橋が少なく簡易な渡し板等が設置されているだけの箇所が大半で、増水時には頻繁に通行不能となるなど交通インフラが不十分で、当該地域一帯は鉱業等の開発可能性が高いものの、経済開発に制約があった。
そこで日本政府は、地域住民の円滑な通行を確保するとともに、鉱業等の開発・運営に資するべく、スジョロン~ルニュック間約60Kmの区間に亘り、全22橋の建設を無償資金協力事業として実施、2017年1月に全区間が開通したという。
同大使館では、これらにより、住民の生活環境改善と、地域のさらなる経済発展につながることが期待されるとしている。
(画像はプレスリリースより)

在インドネシア日本国大使館 プレスリリース
http://www.id.emb-japan.go.jp/news17_11j.html