4月時点で電力会社変更を検討したかどうかを質問
日本リサーチセンターは5月19日、同社の自主調査として、電力自由化についての調査を企画・実施した結果を公表した。この4月からスタートした「電力小売り自由化」に対し、この時期に電力会社変更を検討したかどうかを質問したという。
なお2015年7月に、電力小売り自由化が始まる前の意識調査を実施していて、同社ホームページに掲載しているレポート(下記リンク)と合わせて参照できる。
調査の主な項目は、1)電力会社のイメージ、2)電力会社変更の検討状況、3)電気代がいくら安くなれば電力会社を変更してもよいか、としている。
この調査は、全国の15〜79歳男女個人(エリア・都市規模と性年代構成を、日本の人口構成比に合致するよう割付)を対象に4月5日から17日までの間、調査員による個別訪問留置調査を行ったもので、1,182人(サンプル)の有効回収数を得たという。
年間で1万円程度安くなれば6割超が変更しても良いと
この結果、電力会社のイメージでは、「安定性がある」(42%)、「信頼できる」(19%)、「伝統がある」(17%)が上位3イメージとなり、エリア別では、中部・北陸は「安定性がある」が49%と高い一方で、関東は「信頼できる」が14%と低かったという。
電力会社変更では、「電力会社を変更した」は2%で、「検討したが、変更しないことに決めた」は7%だった。また、「検討しているが、まだ決めかねている」と「これから検討したい」を合わせると44%となり、「検討するつもりはない」の46%と拮抗していた。
また、いずれの年代、エリア、都市規模別でみても、電力会社を変更した人は0〜4%と少なかったものの、40〜50代と、近畿エリアで検討意向を示す割合が高かったという。
このほか、未変更者全体では、年間で1万円程度安くなれば変えたい人が49%となり、検討中の人、検討意向がある人では、年間で1万円程度安くなれば6割超が変更しても良いと考えているという。年代別では、年間で1万円程度電気代が安くなれば、電気の購入先の変更意向がある人は、20代、30代で約6割と高かった。

日本リサーチセンター プレスリリース
http://www.nrc.co.jp/report/160519.html電力自由化についての調査(2016年4月調査結果)
http://www.nrc.co.jp/report/pdf/160519.pdf「電力自由化に向けての意識調査(2015年7月実施)」
http://www.nrc.co.jp/report/160201_2.html