農業用水活用した発電施設「畑野小水力発電所」発電開始
秋田県は、農業用水を活用した発電施設「畑野小水力発電所」をにかほ市大竹字ササメキ地内に設置、この発電開始式を5月20日に行ったと発表した。
この発電施設は平成26年度から平成27年度の2カ年をかけて県営事業で造成した施設で、二級河川白雪川を水源とする農地約288haに農業用水を供給する金浦幹線用水路の温水路上流に設置されている。
この施設の形式はチューブラ式プロペラ水車形式で、延長約700mの管水路を新たに土中に埋設、白雪川から取水した毎秒約0.4m3の農業用水の水量と約20mの落差を利用して出力42.7kWの発電を行うもの。年間発電量は約36万kWhの予定で、これは一般家庭約100世帯分の電力量に相当する。
支払う賦課金軽減で地域農業発展や活性化に
農業用水を活用した「マイクロ小水力発電施設」としては、秋田県内では同日に発電開始式を行った「六郷東根小水力発電所」と一緒に初めての施設になる。
発電した電力は電力会社へ売電し、これは施設を管理する「にかほ市土地改良区」の土地改良施設の維持管理費等に充てられる。これにより、土地改良区組合員の農家が農業水利施設の維持管理費として土地改良区へ支払う賦課金が軽減され、地域農業の発展や活性化につながるとしている。
なお発電開始式当日は、神主による祝詞と関係者による玉串奉奠を行った後に発電開始ボタンが押され、鳥海山麓からの恵みある水が勢い良く流れ発電が開始されたとのこと。
(画像はプレスリリースより)

秋田県 プレスリリース
http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1464152818587/index.html