安曇野菜園向けエネルギーセンター稼働開始
エア・ウォーター株式会社は5月24日、同社の農業事業を担う農業生産法人 株式会社エア・ウォーター農園の安曇野菜園敷地内で、野菜栽培用エネルギーの供給を目的とし、地域の木質バイオマスを活用するガス化コージェネレーション設備を導入したエネルギーセンターの稼働を、同日から開始したと発表した。
この稼働により、安曇野菜園への温水供給を行うことで栽培でのエネルギーコスト削減を図る。また来年度からは、燃焼過程で副生される二酸化炭素を安曇野菜園内でトマトが光合成のために利用していく予定としている。
未利用木材から得た貴重な資源を余すことなく活用
また、ガス化後に発生する木炭は、木材チップの乾燥用エネルギーとして利用するほか、一部はグループ会社のエア・ウォーター・エコロッカ株式会社にて、リサイクル木材とリサイクルプラスチックの複合材である環境建材「エコロッカ」の製造原料の一部への活用を検討していくという。
このため同センターは、前記の未利用木材から得た貴重な資源を余すことなく活用するとともに、究極の循環を生み出す新しいビジネスモデルをスタートさせるとしている。
なお、コージェネで得られる電力は売電し、エネルギーセンターの運転費用に充当して持続可能とする。このほか、松くい虫の被害を受けた長野県内の未利用木材もチップ化し、同センターで活用していくとのこと。
【エネルギーセンター概要】
名 称:安曇野バイオマスエネルギーセンター
建築概要:建築面積/2,109 m2
(エネルギー棟、チップ工場棟、管理棟)
設備概要:
・エネルギー設備:木質バイオマス・ガス化コージェネ設備、
木質チップ加工設備
・設備能力:熱出力/3,800 kW、発電出力/1,900 kW
・使用燃料:未利用材 2~3 万トン/年

エア・ウォーター株式会社 プレスリリース
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