探査機を駆動する燃料電池向けガスタンクを共同開発
中国工業株式会社は5月10日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)および九州工業大学とともに、宇宙で探査機を駆動するための燃料電池向けガスタンクを共同開発すると発表した。
JAXAが国立研究開発法人 科学技術振興機構のイノベーションハブ構築支援事業にて、平成27年6月に「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」事業の16課題中、同社が「課題解決型 共通技術 革新的蓄電池技術の実現」に採択されたことによるもの。
太陽光発電で得た電気から、水を酸素と水素に分離し貯蔵
この研究では、宇宙での探査用として移動体などの各種用途へ適用可能な軽量でガス貯蔵効率が高く、ガス透過・漏洩が少なく、極限環境下でも使用可能な再生型燃料電池用超高圧複合容器を開発、将来の製造・販売につなげる狙いという。
燃料電池で動く探査機は、設置した太陽光発電装置から得た電気により、水から酸素と水素を分離して個別にタンクに貯める。太陽光発電できないときは、タンクのガスから電気を発生させることにより駆動エネルギーとして使える。
このタンクは、炭素繊維強化プラスチック製で5年間性能を保つため、セ氏120度の高温やマイナス200度の低温状態でも水素が外部に漏れないよう工夫するとのこと。
【その他の契約内容】
1. 契約締結日 平成28年3月15日
2. 契約額 約13百万円(3年間で約33百万円を予定)
3. 契約期間 平成28年3月15日から平成29年3月31日
(継続契約を予定、最終年度は平成31年3月15日)
(画像はイメージです)

中国工業株式会社 プレスリリース
http://www.ckk-chugoku.co.jp/topics/JAXA.pdf